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ロータリークラブ会員は地域のボランティアとして、助けを必要としている人々を支援しています。

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2018年9月12日 ゲストスピーチ「福島大学教授小山良太様」

会長あいさつ                           会長 大出 隆秀
皆さん、こんにちは。
 今年度に入り、西日本豪雨、台風21号、そして、今回の北海道地震と大きな自然災害が続いています。今回の地震により、犠牲になられた方々に心よりお悔やみ申し上げるとともに、被災された方には心よりのお見舞いを申し上げます。
 1日も早く普段の生活に戻れますように祈念しております。
 とくに、今回の震災は、当クラブの北海道旅行が、あと1週間遅ければ、この震災に遭遇していたことになりますので、とても人ごとには思えません。山肌が3キロメートルにもわたって地滑りを起こし、地肌があらわになった光景を見るにつけ、人間の力の及ばない、圧倒的な自然の力と脅威を感じました。今、地球全体が、周期的な異常気象や自然災害が発生しやすい時期に突入したのかもしれません。これからは、いつでもどこでも絶えず防災意識を持つようにする必要があるのではないでしょうか。
 先週は、今年度初めての職場訪問例会、ふくしまスカイパークを訪問してきました。ふくしまスカイパークは、農道空港としては、採算ベースの問題から全く機能することがありませんでしたが、民間のアイデアと知恵で再生し、航空パイロット養成や世界的に有名になった室屋義秀氏の練習拠点として活用されています。この施設の開設と運営に心血を注がれた斎藤喜章理事長の卓話に元気をいただけたことと思います。また、卓話の後は、併設された飛行機の格納庫を案内していただき、実際の飛行機を前に写真撮影し、何人かの会員は、実際に飛行機に搭乗させていただきました。空を自由に飛ぶことは、子供心にも憧れでもありましたから、童心に帰って、楽しい一時を過ごされたことと思います。
 さて、今月のロータリーは、基本的教育と識字率の向上月間となっていますが、日本では、雑誌月間の廃止に伴い2015~2016年度より、日本独自に「ロータリーの友」月間となっています。今日は、知っているようでよく知らないこの「ロータリーの友」について、少しだけお話しさせていただきます。
 アメリカの国際ロータリー(RI)本部で編集・発行しているRIの機関紙が『The Rotarian』で、『ロータリーの友』は、日本におけるロータリー地域雑誌です。このロータリー地域雑誌は、全世界に32誌あり、その発行地域のロータリークラブやロータリアンの活動を紹介するとともに、『The Rotarian』から指定される記事を、その地域の言語で翻訳掲載しています。
 公式雑誌の『The Rotarian』は、発行部数50万部、1911年創刊、月間表紙ともで64ページ、日本の「ロータリーの友」は、発行部数9万5千5百部、1953年創刊、月間表紙ともで76ページです。友好クラブである台北東南ロータリークラブのある台湾・香港・マカオ・モンゴルの地域は、発行部数1万1千8百部、中国語で月間表紙とも、104ページで発行されています。最も新しくは、メキシコで、2017年創刊、2,255部、が発行されています。
 このロータリーの地域雑誌については、ロータリー章典の中で17項目もの基準を満たしたものでなければならないと記載されています。たとえば、地元あるいは地域のニュースに加えて、RIに関する情報を掲載し、かつRIから要請された話題や特別に指定された文章を掲載すること、これが、「RI指定記事」ですが、RI会長や財団管理委員長のメッセージが代表的な記事です。外国の記事には、あまり興味がないといわれる方も多いようですが、全世界のロータリアンが共有した方が良いと思われる記事が指定されているようですので、一読した方が良いようです。また、その他にも、地域雑誌として、雑誌の発行回数と最小ページ数の規定があり、年6回以上の発行と24ページ以上のページ数の確保や、RIに経費の負担をかけずに、十分な財源を備えていること、などの財政の独立性についても義務付けられております。
 ちなみに、日本の「ロータリーの友」は、2017年7月から2018年6月までの発行部数は、年度合計1,147,900部、1カ月平均 95,658部、2017年7月から2018年6月の収入実績は、購読料が、1カ月平均18,587,186円、広告料が1カ月平均768,325円となっています。また、現在の「ロータリーの友」の定価は、200円プラス消費税で、1975年1月号から変更がありません。印刷代や諸物価の値上がりの中で、大変立派なものだと思います。現在、『友』にとって広告は重要な収入源のようで、この200円定価を維持していくのに、この広告収入が一役買っているようです。
 また、この「ロータリーの友」の名前は、発刊準備会で、投票によって岐阜ロータリーの遠藤健三氏提案のよるこの名前に決まりました。由来については、「ビールの友」からきているのではないかという説もありますが、ご本人は、当時の女性雑誌の「主婦の友」からヒントを得たと述べておられるようです。
 「ロータリーの友」の購読は、ご承知のとおり、ロータリアンの三大義務である、「例会出席」、「会費の納入」、「ロータリー雑誌の購読」の1つであります。私自身、正直なところ、今まで、義務を完全に果たしている熱心な読者というわけではありませんでしたが、ロータリーの義務規定の多くは、ロータリー活動に参加し、その体験をエンジョイするために定められています。会員の皆様には、今年のテーマ、「インスピレーションになろう」のヒントを「ロータリーの友」などの雑誌から情報を入手して、これからの奉仕活動に生かしていただければと思います。今日は、後ほど、福島大学の小山先生に講義をしていただきます。先生からも素晴らしいインスピレーションと元気をいただけると思いますので、楽しみにしております。以上で、本日の会長あいさつといたします。
「福島大学食農学類の目指すもの」      福島大学経済経営学類教授 小山 良太様
【福島県に食農学類誕生】
 福島中央ロータリークラブの皆様、お待たせいたしました。
 東北で唯一農学部のなかった福島県に、ついに農学系の新学部が誕生します。
 平成31年4月1日開設に向けて福島大学農学群食農学類の設置準備を進めています。国立大学において「農」学部の新設は、実に40年ぶりとのことです。
 原子力災害によりダメージを受けた福島県農業の再生の要として、次世代の食農人材の養成しようと考えています。
 ポイントは二つあります。
 一つは「食」「農」学類という名称です。
 これからの農業は、生産、加工、流通、消費までをも包含したフードシステムとしての視点が重要です。
フードシステムとは、食料品の生産から流通・消費までの一連の領域・産業の相互関係を一つの体系として捉える概念のことです。
 そこで、本学類では、「川上」の農業・農家・農村による生産を対象とした農学から、加工・流通を含む「川中」、小売り・消費の「川下」までも視野に入れたフードシステム全体を農学の対象として捉え直します。食育や地域の食文化なども研究・教育の対象です。
 もう一つは、「農学栄えて農業栄える」農学教育のあり方を追求することです。
「稲のことは稲に聞け、農業のことは農民に聞け」、「農学栄えて農業亡ぶ」は近代農学の祖である横井時敬先生の言葉です。農学は実学であり、応用科学であり、設計科学です。
 近年、日本の農学教育は専門分野の細分化や現場からの隔離など、総合性を養う機会が失われつつあります。
 医学や理学との境界線も曖昧です。
 農学により解決すべき課題は食や農の現場にあります。
 また、地域社会が切望している人材も現場で課題を解決できる人材です。既存の農学教育の体系性の中には、現場主義や実学主義という理念を見いだしにくくなっているのです。
 そこで、福島大学食農学類(仮称)では、土づくりから地域の生産資源の活用までを学ぶ「生産環境学コース」、そこで何を作るのか持続可能な農業のあり方を学ぶ「農業生産学コース」、生産した作物にいかに付加価値を付けるのか、食品機能や発酵・醸造学を学ぶ「食品科学コース」、その上で儲かる農業、新技術の普及と評価、食の安全と認証システムを学ぶ「農業経営学コース」の4つの専門分野を設置し、これらを現場で結びつける実践型農学教育を必修で学ぶ仕組み用意しています。
 例えば、作物学、発酵学、アグリビジネス、マーケティングなど専門分野横断の実践型農学教育プログラムを福島県内に複数設置します。
 そこに、学生も参加し、ワイン、日本酒、納豆など具体的な商品開発や市場調査を行います。現場の方々と共に学びながら地域課題の解決を目指すプログラムであり、これを全学生必修で実施します。
 福島だからこそできる食と農に関わる研究と農学教育の成果を福島から世界に発信していくことが我々の使命です。開学を楽しみにしていてください。
 そして、ご支援のほど、よろしくお願いします。

【小山良太教授プロフィール】
 1974年東京都生まれ。北海道大学大学院農学研究科を卒業され、2005年に福島大学に准教授として招聘され、2006年から南会津町伊南の6次産業化に取り組み、地産地消や地域づくりを目指す「福大まちづくり株式会社Marche F」を設立。
 震災後は、農業の放射能汚染対策に取り組み、2014年に経済経営学類教授に就任。
 著書に『放射能汚染から食と農の再生を』(家の光協会)、『脱原発の大義』(農文協)、『あすの地域論』(八朔社)など多数。
 「復興マルシェ」「おかわり農園」などに取り組み、来年開設が決定しました「福島大学食農学類」の設置に向け、先頭に立ってがんばってこられました。
 佐藤幹事とは、「地産地消ふくしまネット」やウクライナ・ベラルーシ視察、大学との研究委託など、福島大学に来られた時からの友人です。
   
地区研修・協議会実行委員会
熊坂 友好委員長
   
芳賀 裕ガバナーエレクト
   


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